宗興の本棚

第4週『フィードバック入門』

第4週
2017年8月26日
『フィードバック入門』
中原淳 PHPビジネス新書

「成長する職場を作る」
本書は人材育成の最も重要な手法としてフィードバックを説明しています。フィードバックとは「耳の痛い事を伝え、成長を立て直す」ことであり、1on1の面談を通して行われます。

本書を通して一番感じたことは「成長する職場を作る」必要性です。成長する職場には「経験軸」と「ピープル軸」の二軸が必要であるが、特にピープル軸を今の職場で強めたいと考えています。ピープル軸は「業務支援」「内省支援」「精神支援」の3つに細分化でき、この3つは、全てフィードバックを通して実現できます。以前私は1on1でフィードバックを毎週実施していましたが、今は止まっています。これを復活していく事が、ピープル軸を強めることにつながると考えました。

ただ、縦の関係でピープル軸を強めるだけではなく、横の関係でもピープル軸を強めることが成長する職場づくりには効果的です。具体的には英克と浩子の二人が互いにFBし合うようにすることです。全ての時間帯が重なるわけではないので、個人のみに対してFBは難しいと思いますが、個人や職場について気づきを共有し合うだけでもとても効果が高いと感じます。

まとめると具体的には、二つのフィードバックMTGを定例化したいです。1週目・3週目吉田との1on1。2週目・4週目英克浩子で1on1。吉田とは15分。英克・浩子は30分が丁度良いと思います。

最後に、成長人材=「フィードバック探索行動」をする人材という事です。どうしても成長には成長痛という痛みを伴うことが多くなりますが、仲間の皆にはやはり自ら勇気をもってFBもらう人材であって欲しいと思います。自社のサーベイは強制環境であるが、自らフィードバックをもらう機会を作って欲しいと思います。こればかりは私が伝え続けることや自分で体現することが道ですね。

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第3週 『あの学校が生まれ変わった驚きの授業』

第3週
2017年8月18日
『あの学校が生まれ変わった驚きの授業』
木原雅子 ミネルヴァ書房

「学校は変えられる」
京大医学部の免疫学の先生が、「WYSH教育」という方法を編み出し、効果が高かったモデルケースとして九州のT中学校での実践を伝える書。

結論として、生徒の学力を上げるには、二つのことが必要です。

一つは、生徒の達成感・自尊心を高めること、もう一つは先生の姿勢や力量を上げて生徒との信頼感を強めることです。この二つは私達が清瀬第二中へのテーマ設定とほぼ同じであり、先に実践して結果を出した著者に背中を押してもらいました。
しかし、具体的なアプローチについては、考えているものと違い、どう取り入れるかは検討する必要があります。上記二点の発火点となっているのは、「WISH授業」と言われるもので、これを受けた生徒は、教科が面白いと感じられるようになり、
この授業をみて生徒の変化を目の当たりにした先生方も変化にその気になっています。

本当にこの一発の授業で生徒達が変わるのか・・・と疑問が残る部分があります。子供の事なのできっかけ一つで変わる可能性もあるので、何とも言えませんが。一方、先生方に対してはとても説得力のあるやり方と感じます。ただ、私達はWYSH教育のように、綿密に練られた授業を提供する時間やスキルはありません。この点をふまえて、具体的なアプローチを考えていきたいです。

何にせよ、学校全体の学力を上げることは可能な事が分かりました。これを励みに、清瀬中によりよいものを提供していきます。

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第2週 『愛に生きる 才能は生まれつきではない』

第2週
2017年8月14日
『愛に生きる 才能は生まれつきではない』
鈴木鎮一 講談社現代新書

「才能はあるものではなく、才能はつくるもの」
スズキ・メソードの創始者である、鈴木先生の著書。人の可能性を信じるという私の信条と根底に流れる想いが近いのではと感じました。そのメソードのポイントは二つと解釈をした。一つは、人の生きようとする生命活動(生命の力)を引き出すこと。もう一つは、繰り返し繰り返し繰り返すこと。才能は環境次第でいくらでも作れるということです。

ある6歳の女の子の話が衝撃的でした。右半身が不自由で、右の眼は斜視。曲の終わりに右手がかってに強く行動し、弓が手から離れて飛んでしまう。この子が毎日の訓練で、
右手の力が養われ、弓が飛び出さなくなった。そして、半年のうちには『キラキラ星変奏曲』が弾けるようになった。驚くことに、一曲を弾けるようになっただけでなく、右の眼の斜視が正常な位置に移り始め、同時に不自由な右半身のすべてが、しだいに正常に活動するようになってきたそうです。

この話から私は3つのことを実行に移そうと思います。

まず一つ目は、塾生に得意科目を作ってもらうこと。一つのことを伸ばすと、その能力が更に他の能力を援け、様々な能力が伸びていくのだと思います。まず一教科を伸ばす=得意科目をつくる。そこをスタートにしてみたいです。

また、環境によって必ず能力を伸ばすことができる。矯正という考えを捨てることが重要であり、新しい能力を形成するという考えを持つことを徹底します。

最後に、やはり能力を作るには毎日の繰り返しにかなうものはない。毎日の繰り返しワーク的なものをやはり作り、能力を伸ばしたいです。上記を英克、浩子と対話し決めていきます。

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第1週 『社長が3か月不在でも、仕組みで稼ぐ、10億円ビジネスのつくり方』

第1週
2017年8月9日
『社長が3か月不在でも、仕組みで稼ぐ、10億円ビジネスのつくり方』
矢田祐二著 セルパ出版

「事業家としての覚悟」
本書からの一番の気づきは、年商●億円の延長に年商10億円、20億円はないという事。本書が示す3つの変革、年商10億円を売る事業モデルへの変革、年商10億円をこなす分業への変革、年商10億円、20億円に育つ成長組織への変革は、とても納得感があり、特に事業モデルは耳が痛い話でした。社長の業務を一人のできる社員に移管しただけでは、実はあまり変わりがない。実際咲心舎において、モデルが作られてないまま、英克に移管して、なりゆきで拡大しようとしていた節があります。

事業モデルの変革のポイントは二つ、今の強み・弱みではなく、ニュートラルな視点で、より商品・よい顧客を描きなおすこと。自社で売るちからをもつこと。その二つを考えながら、社長抜きで回る仕組み作りを社長がすることと解釈をしています。要は、社員が活躍する仕組み作りに徹するのです。

ただ、この仕組みづくりについて、一番の問題は、私自身がそこに注力する意志と情熱が持てるかどうかです。道筋としては非常に納得しているのですが、実はこれを読んでも湧き上がるものがありませんでした。

「子供達の成熟社会で生き抜く力をつける」という使命のもと、「公立小中30000校にライフスキル教育を」というビジョン実現に確かな道であるならば、10億円の仕組みづくりは、私にとって情熱の道となります。同時にそれは「事業家として」の覚悟を持つことを意味します。

あと4ヶ月以内に自分は何屋かを決めます。その決断に際してとても有意義な情報を本書から得たと考えています。