教育心理の部屋

第13回「手続き的知識」(第2章 学ぶことと考えること)

第13回
2018/3/11
「手続き的知識」(第2章 学ぶことと考えること)

宣言的知識の他に、もう一種類の知識は、手続き的知識といいます。手続き的知識は、こういう場合はこうしろという規則(プロダクションルール)の集まりと考えられています。例えば、もし(if)赤信号なら、そのときは(then)ブレーキを踏めというように、プロダクションルールはif-thenという形で表現されます。

地頭の良いと私達が言っているのは、この手続き的知識の定着が良い子を指すのかもしれません。もし主語が三人称ならsをつける。単位がcmなら100倍する。など、二手三手の手続きができるというイメージです。

5教科の中で、手続き的知識が多く必要なのは数学だと思います。計算ひとつとっても、繰り上がり繰り下がり、通分、約分、正負、カッコ、とプロダクションルールが数多く出てきます。計算間違いは、4+5=9という単純間違いより、プロダクションルールの欠如か、間違ってあてはめているか、のどちらかが多いと言えます。

ここから私達の指導に次の点を取り入れたいと考えます。指導をする際にルールを意識してもらうという事です。計算ができないのは、分数のルールや、累乗のルールなど、プロダクションルールが定着していなことによります。逆にルールを意識せずただ単に物量をこなすだけでは一向に計算力が上がりません。四則計算をする際に、より「ルール」という言葉を多用し、各塾生にルールを意識化することを促進してもらいたいです。
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