第51週
2018/7/22
『武器としての決断思考』
瀧本哲史 星海社
決断とは大きな選択です。これまでもこれからも私は決断をし続けるので、その参考になればと思い手に取りました。
本書は学生時代ディベート部に属した著書がディベートの手法を使って決断する方法論を書いています。ディベートの大会ではその場で、賛成と反対の立場が決められるそうです。ということは両方の立場の準備をしておかないといけない。ディベートのように異なる立場の意見を取り入れて考える、つまり複眼的に物事を検討することで最善解を導き出せると著者は言っています。
まず相手の意見を聴く事、常にメリットデメリットを考えることの重要性を再認識しました。
次にエキスパートよりプロフェッショナルという話。エキスパートの条件は下記二つです。
①専門的な知識・経験に加えて、横断的な知識・経験を持っている
②それらをもとに、相手のニーズに合ったものを提供できる
「今の時代、英文会計ができる人材はいくらでもいる。その中でヘッドハンターの対象となるのは、本社がお金を出せないときに、海外支社のBSをもとに銀行にかけあい、お金の借り入れができる人」というヘッドハンターの話や、福島原発の汚染水漏れの問題で、原発の専門家では中々解決策が浮かばない中、最後は水ガラスにより漏れを防げた。その方法はトンネル工事などを行っている建築業界では当たり前だったという話は、全体を見て判断できるプロフェッショナルの重要性を感じます。
他にも、「結婚はいつしたらよいか」ではなく、「結婚は30歳までにするべきか」と議論には問いをイエスノーにすることが大切である。何かを論じるにはエビデンスが大切である。エビデンスは、専門家の意見やマスメディアの報道、統計データ、海外事例、インタビュー内容など。自分の経験は検証ができないので、根拠にならないなど、実用的なキーワードを沢山得ました。
(761字)