宗興の本棚

第66週『千葉ジェッツの奇跡』

第66週
2018/11/4
『千葉ジェッツの奇跡』
島田慎二著 角川書店

企業理念をもとにした経営。私が志向することを著書の島田さんがBリーグの千葉ジェッツで体現しています。島田さんが関わった2011年には1試合平均1143人だった動員数が2017年には4503人にし、動員数No.1クラブになりました。そして2017年には天皇杯も優勝しました。厳しい状態だった千葉ジェッツをBリーグ集客No.1にした島田さんの言葉は力強く、説得力があります。

島田さんは「資金」「チーム」「集客」の三段階でジェッツを導きます。まず資金です。2011年のジェッツは、夢を語るがお金がない夢想集団でした。当時の代表を含めスタッフは皆バスケが純粋に好きだが現実的に運営の力がなく資金が底をつきかけ、明るい展望もない状態でした。島田さんはスポンサーに前倒しで支払いをしてもらうなど資金集めに奔走し、計画初年度から黒字化させます。「目標のためには何が何でもお金を集め、夢を語るのはその後でいい」という現実感と行動力が素晴らしく、弊社経営方針の二つ目「理念実現のために、マネタイズと数字を重視する」と共振する考え方です。咲心舎も各人が夢だけでなく現実に対応する力がついてきており、現在の路線を進めていきます。

次に、チームです。これは集まった資金で良い選手を獲得すると共に、チーム理念を作ったことが大きいと思います。ジェッツは「アグレッシブなディフェンスから走る」など、バスケスタイルやビジョン(行動指針的なもの)を作り、他のチームと差別化しています。咲心舎に重ねると、次のステップとして塾自体の理念を皆で再構築したいと思います。かねてから必要と考えていたので、本書で後押ししてもらいました。
(694字)

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