宗興の本棚

第121週『夢は逃げない。逃げるのはいつも自分だ。』

第121週
2019/12/1
『夢は逃げない。逃げるのはいつも自分だ。』
高橋歩著 サンクチュアリ出版

自由人で作家、事業家でもある高橋歩さんの名言集。学生時代に歩さんのトークセッションに参加し、感銘を受け、それ以降も歩さんの存在は頭の片隅にありました。本書は何年か前、妻が自分にプレゼントしてくれました。今自分の胸に刺さる言葉を挙げていきます。

1.「カッコいい」を大切にする

『オレらが何かを始めるとき、世の中は必ずというほど「理由を説明しろ」と言ってくる。でもそんなもん、自分がただ「カッケェって思う」とか「鳥肌が立つ」とか「ああいう風になりてぇ!」とかで十分じゃね?』

『自分が格好良いと思うことをやる。以上!』

『何かをはじめるとき、たいそうな大義名分は一切いらねぇべ。そんなこと考えているうちにテンション下がっていくしね。理由なんて、ヒーローになりてぇとか、格好良いとか、マジぶちかましたいからとかで十分だろ。自己満足でいいんだよ。結果、上手くいった時には、世のため人のためになってるよ。』

自分のエゴ(自利心)はダメだと決めつける人もいるのですが、そうではないと私は思います。私もかつてエゴは悪でありビジョン実現の阻害要因であるとして、禅なども取り入れながらエゴマネジメントをしてきました。ただ最近大きく変化しました。私は「子供たちが成熟社会で生き生きできるために必要な力を育みたい」と宣言しながら、「成功して力を持った事業家は『カッコいい!』し、そうなりたい」という自利心も根っこの原動力になっていたことに気づくことができました。「カッコいい」を追求して、より会社が大きくなれば、歩さんの言うように結果としてそれだけ援けられる人は多くなっていきます。自利も利他も両方を大切にしていく方が、私には合っています。

2.「やる」か「やらないか」
『「やりたい」か、「やりたくないか」か。「やる」か、「やらない」か。常に二択で生きたい。』

『「やりたいけど忙しいからできない」みたいな真ん中はない。』

本当にやりたい時は、自分に変な言い訳なんかせずに、やるものです。このモードの時は、何か障害になるものがあってもこうやって解決していけばよいという「How発想=どうしたらうまくいくか発想」で進んでいきます。私の言葉で表すなら、大切なことは自分のワクワクや、やりたいと思う衝動を大切にし、1週間経ってもその火が消えない場合、素直に従うことでしょうか。人に10段階やりたい度があるとすれば「やりたいけど今できないんだよね。」はまだ3~5あたり。ただ、歩さんの場合はそもそも度合いなど存在せず、10か0かのみ、ということでしょう。「今はやりたくない」といった方が嘘偽らない感覚かもしれませんね。ちなみに最近私は「『やりたい』か『やりたくないか』」よりも「『やる』か『やらないか』」を重要視しています。

3.やり切ることに意味がある
『やり切ることに意味がある。やり切ってはじめて終わりが始まりになるんだよ。』

『自分が決めたことはクリアしてから次にいかないと、人生が積み重なっていかないしね。なにをやっても同じ段階で無限ループすることになって、ひとつ上のステップには絶対にいけない。』

私にもこれは当てはまります。自分は挑戦好きで、自然に過酷な環境を選択する傾向があります。その道程で大体一度進退がかかる大きな壁に当たります、そこで一旦打ちひしがれながら、再度起ち上がり積み重ねてきたので今があります。公教育という堅牢無比な壁が立ちはだかる中これからNPOをどうしていくのか。この言葉に触れ、やり切ることに意味があると、あらためて闘志が湧いてきました。

4.家族が全て
『「会社の存在が掛かっているどんな大事な会議よりも、子供の運動会を優先する」って、オレは全社員に宣言して会社を創ったから、家庭を犠牲にしてまでやりたい事なんてなにも無いよ。』

今の仲間にも、そしてこれから自社にジョインしてくれる未来の仲間にも私もしっかりと宣言したいです。何よりも優先したいのは「家族」だと。家族との時間がとれない、家族の平穏が保てない事業や仕事をするつもりはありません。仮に資金がショートして、投資家がどうしても日曜日のその日しか空いていない。でも子供の運動会がある。さあどうする・・・。まだ自分はどっちもとりたいです(笑)。

壁にあたり、先のビジョンが描けず、熱さが失われていく中、歩さんの魂の言葉に触れ、深奥から闘志が湧き上がってきました。さあここからです。
(1806字)
※今日は息子に持ってもらいました。