宗興の本棚

第160週『「朝4時起き」で、すべてがうまく回りだす!』

第160週
2020/9/13
『「朝4時起き」で、すべてがうまく回りだす!』
池田千恵著 マガジンハウス

最近、起床時間が早くなってきました。通常6時台に起きていたのが、5時台やたまに4時台に目が覚めることもあります。これは一時的なことかもしれません。ただ、もしかすると40を超え歳のせいであれば、恒常的なものになるかもしれません。今行っている朝のルーティン以外に、朝の時間に何をして過ごすのが良いかアイデアが欲しくて手に取りました。

本書は私が20代のときによく読んでいた自己啓発書の類ですが、謙虚に読んでいると今読んでも参考になるものがあります。

1.結局は何でもよい
朝は脳が活性化するゴールデンタイム、とういことで筆者は仕事における段取り(準備)や、趣味の勉強に費やしていました。つまり朝の効率性の高さを利用するだけで、何に取り組んでも良いのです。

仕事において、9時から全力で走れるように事前準備をする、というのは基本原則です。現在、段取りなどは慣れたもので、ものの1分ぐらいで終わってしまいます。そこをもう少し丁寧に、一つ一つの深掘りまでやってみてもよいかなと思いました。

2.勉強も仕事も効率重視で
筆者は二浪して慶応義塾大学に合格しています。仮面浪人して合格した半年のスケジュールがとても参考になりました。7時~17時まで予備校で勉強し、その後は一切勉強しない。夜は好きな料理を作ったりテレビを見たりして、リラックスした時間を過ごしていた、のです。現役~一浪時代は、集中力がない中でも無理に勉強をするなど、長時間勉強した「ふり」をして、成績は一向にあがらなかったそうです。

仕事も勉強も、運動も同じです。集中できる環境で思いっきりやり、疲れたら休む。メリハリが大切ですね。著者の経験から確信しました。

3.大人の一言は毒にもなるし薬にもなる
中学2年のときに、担任の先生から皆の前で「千恵はIQが低い。IQが低いにも関わらず点数が良い。他の人達も努力するように」的なことを言われたそうです。その「千恵はIQが低い」という言葉は、ずっと著者の心にコンプレックスとして残り続けます。

そのコンプレックスがあったからこそ、努力をし続けたともいえます。しかし、やればできる人間だと思いたいから一流大学を目指した著者の姿は何とも痛々しいです。しかもようやく慶応に合格した後も、ゼミのグループワークで上手くいかないと、「IQの呪縛」でやっぱり自分はダメだと思ってしまう。そうすると余計に上手くいかなり、ストレスで拒食と過食を繰り返したそうです。

大人の一言が子供の心を傷つけ毒となりずっと残ります。一方、大人の一言が子供の深奥に「光」となってずっと残る例も多く耳にします。我が子にも特に言葉に気をつけて使っていきたいです。
(1099字)

たまには娘と。