宗興の本棚

第182週『ザ・ビジョン』(新版)

第182週
2021/3/7
『ザ・ビジョン』(新版)
ケン・ブランチャード、ジェリー・リン・ストーナー著 ダイヤモンド社

プログラムの課題図書である『ザ・ビジョン』の新版。読みかえしてみると、ビジョン創造のプロセスがリアルに感じられ、あらためて素晴らしい本と感じました。

旧版との大きな差異はなく、若干新しい項目が入たこと、「ビジョン創造の手引き」がついていることが特徴です。

本書は、ビジョン設定が難しく、やる気を引き出しにくい経理部のビジョンを例にしている所が秀逸だなと感じます。

「経理部の使命は、社内の人々に財務面での『安心』を与えることである。そのために正しい財務情報を、正しい人々に、正しいタイミングで提供する。
必要なときに正確な情報を提供し、あるいは助言することで、リーダーたちが賢い財務判断を下せるようにする。効果的な給与・会計システムを開発・維持する。法律で定められたあらゆる報告義務を正しく果たすことで、会社を守る。」
ここにはビジョンの構成要素の二つ、「有意義な目的」と「未来のイメージ」が入っています。

上記を「目的ステートメント」としていますが、この言葉がいいですね。ミッション(使命)ステートメントより、目的と言った方が、しっくりくる人も多い気がします。

今回一番強く思ったのは「価値観」に統一した方がよいことです。自組織の「目指す姿」をスタイル(行動指針)にしていたお客様もありますが、価値観の方がビジョン実現には役立つと感じました。

今回の経理部は「誠意、知識と専門性、説明責任、チームワーク」の4つにおいています。
価値観を明確にすると「人間の感情に訴える」「こだわるし、愛着がわく」「価値観に従って生きると誇りがもてる」「元気がでるし、わくわくする」ようになります。つまり「目的や未来のイメージを実現する原動力となる」わけです。

ちなみに、一つに絞った私の価値観=社是は「まっとうに誠実に」です。
(746字)

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