第204週
2021/9/12
『しあわせな二人』
引田かおり ターセン著 KADOKAWA
共にデジタルデトックスしている妻からふと薦められた本。リタイアしている夫婦が吉祥寺で送る日々をつづり、「しあわせに暮らす」ための仕掛けや工夫を紹介しています。
はじめにで、お二人はこのように書いています。
「『静かで、退屈な日常』は、実はとんでもなくかけがえがなくて、『ごはんが美味しい』とか、『家でくつろげる』とか、そういうことが本当のしあわせだということ。この年になるとよく分かる。」
「私たちの日常は淡々としていて、本当にありふれた毎日です。でもいちばん大切なのは、そんな時間なのだと分かる年齢になりました。」
デジタルデトックスをして1ヶ月、私もこの感覚が分かるようになりました。これは私の言葉でいえば「日々を味わう」感覚です。電子機器を極力見なくなってから、仕事後の時間感覚がゆっくりとなり、総じて平穏無事の繰り返しがとてもありがたいものと実感できるようになりました。例えば、家族同士の会話の頻度と笑いが増え、つながりの深まりを実感できるように、流し読みをしていた新聞や雑誌も丁寧に一つ一つじっくり読めるように、毎回の食事もこれまで以上においしさや楽しさを味わえるようになりました。
本書から一つ取り入れたことは、「住む場所に『ありがとう!』と言ってみる」ことです。
奥様は誰もいなくても、「いってきまーす」「ただいま」と家に挨拶をします。そして「ありがとう」も忘れないそうです。これまでの家族の動静を家はちゃんと見て、知っていて、その家を大切にされていることが伝わってきます。
「家を世界一好きな場所に」「住まいをパワースポットに」と魅力的な言葉が並びます。確かに家が最高のパワースポットになったらいいですよね。まずは家への感謝から。必ず声に出して「ありがとうございました。」と感謝を伝えてから寝るようにしています。
(757字)