宗興の本棚

第164週『「あの人と仕事がしたい!」と言われる「夢とビジョン」を語る技術』

第164週
2020/10/12
『「あの人と仕事がしたい!」と言われる「夢とビジョン」を語る技術』
野口吉昭著 かんき出版

リーダーシップ開発の中で重要な項目であるビジョンを伝える力。その知見を広げたいと考え手に取りました。

1.青く、熱い飲み会
「リーダーには、アフター5の飲み会で「ミッション」「ビジョン」を語れる現場の空気づくりをぜひやってほしい。」と著者は言っています。飲み会も含め自然と個々のビジョンを語り合う空気づくりは、是非ともやりたいことです。「青く、熱い」という表現もとてもいいですね。

個々のビジョンを語り合う空気をつくるためにも、ミッション、ビジョンを会議などで伝え続けることが必要です。その際、「一番気に入っている、一番チームに合致している言葉をひとつだけ選択する方法をお勧めしたい。ひと言だ。」と著者が言うように、簡潔さが大切なんですよね。私は「『キャッチコピー』にしてください」と受講者に伝えていますが、「ひと言」もいいですね。Yahooの「爆速」等でしょうか。

2.仕掛けと仕組み
著者は「リーダーシップ=ビジョンシップ×マネジメントシップ」と分け、「ビジョンシップは仕掛け。マネジメントシップは仕組み。」と言っています。この「仕掛けと仕組み」も分かりやすく、いい表現ですね。受講者にもキーワードとして受け入れてもらえるイメージが湧きます。

3.主体質問
チームメンバーの主体性を引き出すには質問が効果的で、「普段から質問する習慣が重要だ。」と著者は言っています。例えば、〇〇さんは将来何になる?どうしたい?どう考えている?等々。今回こういった質問を私は「主体質問」と名付けました。

この主体質問は確かに効果的ではあります。ただ、著者が「甘さを断ち切るのにも質問がいい。」と言うように、答える側に責任を伴う厳しさも突きつけると感じます。自分のビジョンに自分が責任をもつのは良いですが、他者が責任を追及する必要はありません。安心・安全な環境づくりを同時に進める必要性も感じました。
(785字)

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