宗興の本棚

第8週『ライフスキル教育入門』

第8週
9/25/17
『ライフスキル教育入門』
特定非営利活動法人 青少年育成支援フォーラム(JIYD) 風人社

「自分達の道を」
ライフスキル教育という言葉は、感覚としてはまだマイナーではある。検索すると、様々な団体や定義が出てくるのだが、ライフスキル教育を本格的に学校教育に導入している団体がこのJIYDである。リックリトルが開発したライフスキルプログラムは、ライオンズクエストという名で世界40ヶ国に展開されている。校数までは詳細はつかめていないが、このライオンズクエストは、かなりの数の公立小中で導入されているようだ。
本書を読むと熱狂的な校長や教員のファンもいることが分かる。清二中の学校改革にヒントとなるものがあると感じ、手にとったこの書。参考にしたい点は大きく三つあった。

一点目は、国連で定義されているライフスキルの3本柱を知れたこと。1.コミュニケーションと対人関係。2.意思決定と問題解決。3.感情コントロールの力。私達のライフスキル教育にも取り入れる要素があると感じる。ただ、成熟社会の日本だからこそ必要な力と考えると、私達の定義の方がしっくりくる。

二点目は、学校への定着のコツがわかった事。異動が前提の公立学校で一過性で終わらせず定着するには、3つのコツがありそうだ。1.カリキュラム化 2専門部署の立ち上げ3教員の理解と一体感。

三点目は、教育養成のカリキュラムとして、大学に入っている事。私達のプログラムも全大学の教職課程に入ることが、とてつもなく大きな影響力となるかもしれないと感じた。ライオンズクエストはプログラムとしても良質でよく考えられていると感じる。
既に体系化され授業パッケージ化されているので普及も進むだろう。全公立にこのプログラムが入るのも私は良いと思う。一方で入らないのはそれなりの理由がある。その点を探求し、私達なりの道で教育改革に取り組みたい。

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