宗興の本棚

第79週『トップリーダーが実践している 奇跡の人間育成』

第79週
2019/2/2
『トップリーダーが実践している 奇跡の人間育成』
松尾一也著 きずな出版

私はずっと「人間力」を大切にしています。盟友の石川英明に言わせると、学生時代私は「『人間力』でしょ!」しか言っていなかったそうです<笑>。著者は講師ネットワークの会社を経営している代表です。実は2年前に本書を購入したきり積読状態になっていました。最近何かふと「人間育成」という部分が気になり、手に取りました。ただ、自己啓発に近い同種の本は何冊も読んでいるので、正直どうかなと思う部分はありましたが、身に染みる部分がありました。

一つ目、「心のコップ」について。コップが上に向いてないと何も注げないように、人も心のコップが上を向いていないと、何も聞こえないし、吸収することがない。一言でいうと人間育成には「素直さ」が大切ということですが、『人を育てる側も、心のコップをきちんと上に向けてもらうように、その状況を整える工夫が必要』と著者は言っています。教育提供者として、研修参加者、塾生、そして社員に心のコップをまず上を向けてもらえるよう注力することが必要と痛感します。特に「研修なんて参加したくない」、「勉強なんてしたくない」、「上司から注意なんて受けたくない」と基本的に被教育側はコップが下を向いていることが多いです。上に向けてもらうためにも、傾聴と共感から入る。ここをあらためて行っていきたいと強く認識しました。

二つ目は、「評価基準」について。『勝ち組の評価尺度には「収入」「地位」「有名」「エリート」がありますが、人間育成における評価基準は、「心の平安」「信頼する仲間がいる」「人間的成長を続けている」。この三本柱です。』と著者は言っています。とても好きな一文です。資本主義から次の時代へと移行が進む中、人が重要視するものは進化しているはずです。私自身、心の平安は以前より大分進み、一緒にビジョンを目指す信頼する仲間ができ、日々成長も実感できている今、これを継続していくことが重要とあらためて認識しました。そのための鍵は私の場合は感謝です。「感謝の筋力」を毎日鍛えていきます。
(839字)

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