宗興の本棚

第40週『実践 人材開発の教科書』

第40週
2018/5/3
『実践 人材開発の教科書』
佐藤政人著 ダイヤモンド社

2007年出版と時代の変化がスピーディーな中では若干古い書籍なのですが、企業内における人材開発を体系的に整理しようと考え手に取りました。

まず、そもそも人材開発=教育ではなく、「人材開発のPDCAサイクル」であるとらえる点。これは私が考えるマネジメントはPDCAサイクルであると一致します。超大手であろうと中小であろうと、この考え方は通用するとあらためて認識できました。

次に、人材開発のPDCAについては、1.経営方針の策定2.期待する人材要件の定義(人事制度の改訂)3.教育体系の策定4.教育の実施5.効果測定6.修正計画の立案という順番で行うという整理ができました。

また、「人材開発=人材開発のPDCA×囲い込み」である点は面白いと思います。流動性の高い現在において、流失しないよう、魅力ある会社作りをしなくてはいけないという事です。

最後に、V字型人材という考え方も面白かったです。I字型人材は専門家。T字型人材は専門家であれども他分野の知識を広く持つ人材。V字型は更に発展して、自分の専門性を更に掘っていくために、他分野の知識を広げていきます。砂場の穴掘りのイメージです。私も教育心理など専門性を磨きつつ、哲学や歴史等の教養的なものもインプットをしており、ビジョン実現に結びついている所がV字型に共感できます。著者は、時に全く違う職種の仕事をすること(営業から製造など)を進めています。
(595字)

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